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「寮があるとかですか？」

「いや、ここに住んでもらうんだ」

なんて展開なのか。
私は憧れの漫画家と共同生活をすることになるのか。
頭がくらついて倒れそうになる。
なんだが夢見心地だ。
そんな私を先生は見てないのか、そのまま話を続けた。

「君はこれから僕のアシスタントになるんだ。一緒に住んでもらわないと作品を作ることができない」

そんなに手が込んだ作品を作るつもりなのか。
市川ルイを尊敬している私はその言葉に胸を踊らせた。
新作を先生と作ることができるなんて。
幸せだ、夢が叶った。
目元が潤む、泣きそうだが泣かないように唇を噛み締めて涙を流さないようにする。

「ありがとうございます！これから頑張ります！」

「それは住むことは問題ないということか？」

「はい、大丈夫です！先生のお手伝いができるのであればなんでもします！」

意気込んだように言ったが、先生はふむと顎に手を当てて、履歴書を見る。
そして、すぐ様履歴書から私へ視線を移した。
ジッと私を見つめては、何かを考えているようだった。

「あ、あの…？」

潤んだ瞳を見られないように指先で軽く拭って、先生の顔を見つめる。
先生は何を考えているのだろうか。
もしかして、まだアシスタントになる条件を満たしていないとか？
過ぎった疑問が胸をざわつかせる。
もし、まだ足りないものがあるとしたらなんだろう。これではまだアシスタントになれないのか。

私は数日前に面接の練習をしていた際に考えた自己アピール文を思い出し、それを語ろうとしたがその前に先生が口を開いた。

「君、身長はいくつだ？」

身長？こんなに真剣に考え込むような顔つきだったのに聞きたいことは身長なのか。
少し戸惑ったが世間話か何かだろうと思い、素直に答えた。

「156cmです」

なるほどっと言って、先生はデスクからメモ帳とペンを取り出した。
私の身長を聞いて何をメモしてるのだろう。先生の不思議な行動に首を傾げると、先生は続けて質問をした。

「では体重は？」