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Dilemma

第2章 【過去一好きだった元カレ】











「は?一人?」


「え?一人?」



ちょっと待って、これ嵌められた!?
仕事で一泊の出張だった
一緒に同行するはずだった女の子の後輩が
体調不良で来れなくなり
仕方なく私一人で向かったのだが
現地集合だった取引先も二人だったはずが
一人来れなくなったとかで…



その取引先の相手が元カレとか有り得る!?



今すぐにでも踵を返して帰りたい気分
でもそこは流石に大人の対応をしなければ…
現地調査やら開発に携わる業者への挨拶回り、
視察等、最初から最後まで一緒に行動する
これを四人でするはずだったんだが!?
現地に来て二人だけ……
着いてから欠員出た事を詫びれば良いかと
思っていたのが間違いだった
多分、元カレも同じ考えだったに違いない



「とりあえず仕事するか」


「うん…そうだね」



多少、気まずいけど早く終わらせて
ホテルに戻ろうと考えていた
仕事は順調に進んだ
まぁ、正直、頼りにはなる
人当たりも良いし、惹きつける話術、
学ぶべきところはたくさんありそう



昼食で入った蕎麦屋さんでも
タブレット片手に午前中回ったところを
まとめて共有してくれるし
楽しそうに仕事してるな、と改めて感じて
自分だけが意識していて馬鹿らしいとさえ
思えてきた



歩いてる途中で向こうに電話が掛かってきた時も
相手と話しながらジェスチャーでベンチに
座るよう指示してきて、近くのお店で
大好きなほうじ茶ラテを買って来てくれた
何やら後輩らしき相手と話している様子
通話中なのに“ごめんな”と謝る仕草



そんな事より好きなラテ覚えてくれてたんだ
謝るのは私の方だよ
話長くなるなと予想して
私に気を遣ってくれたんだよね
15分ほど話したところで慌てて戻って来た



こっちもゆっくり出来たし寧ろありがとうだよ
しかも凄く美味しかった
やっぱりミスしたとかで詫びの連絡だったみたい
少しだけ聞こえていたけど、
優しく受け止めてあげてたし
的確なアドバイス、前向きな言葉がけばかりだった
きっと良い上司なんだろうな








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