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中毒の処方箋 〜淫らな輪舞曲〜

第20章 飽食の時。栞(1)

内面では、解放された余韻が、静かに広がっていた。恐れも、羞恥も、もうほとんど残っていない。ただ、自分が誰かに深く受け入れられ、満たされたという、熱く、優しい感覚だけが、彼女を優しく包み込んでいた。呼吸が、少しずつ落ち着き始めている。

私は彼女を抱き寄せ、額を寄せ合い、静かに唇を重ねた。

――それは、まるでビロードの海に溺れるような、濃密で甘美な余韻のなかでの出来事だった。

栞の肢体が残した熱は、夜の帳が下りた寝所に、いつまでも薫り立つように留まっている。その内側の、得も言われぬ生暖かいぬくもりに、僕はもう一度、いや、幾度でもその暖かい海に溺れてみたかった。

部屋の空気は、まだ二人の体温と、かすかな汗の匂いを孕んだまま、静かに沈んでいる。カーテンの隙間から差し込む街灯の光が、掛け布団の端を淡く照らしていた。

「こっちにおいで」

手繰り寄せるように彼女を腕枕で迎え入れる。耳朶に触れる短い髪から漂う、微かな甘い香りに唇を寄せながら、僕たちは掛け布団の暗がりのなかで、互いの余韻を確かめ合うように貪り合った。

四本の脚が、まるで互いを求める二匹の蛇のように、艶めかしく絡み合う。彼女の太ももが、まだ微かに痙攣している。

肩甲骨が、私の腕の中で小さく上下し、肋骨の並びが、浅い呼吸に合わせてゆっくりと開閉する。背骨が、私の胸に寄り添うように、静かに沈んでいる。

「さっきは……どうだった?」

「少しまだ……余裕がなくて……。気持ちが……からだに……追い付いていないみたいなんです……先生……」

吐息混じりに零されたその可憐な言葉を、僕は優しく遮るように、彼女の手を導いた。そして、はち切れんばかりに昂ぶった僕の熱情の拠り所――硬く反り返った肉棒へと、その柔らかな指先を這わせる。

彼女の指が、触れた瞬間にわずかに緊張し、すぐに力を抜く。内面では、まだ羞恥が残っている。自分がこんなにも深く触れられ、受け入れられたことへの戸惑いと、それでも拒めない熱が、静かに揺れている。

「分かるかい? こんなに硬くなっている。僕だってすごく興奮してるんだよ。……見てごらん」

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