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中毒の処方箋 〜淫らな輪舞曲〜

第20章 飽食の時。栞(1)

声が途切れる。

喉の奥で、何かが詰まったような音がした。彼女はペニスをゆっくりとしごきながら、息を詰めた。指の動きは止まらない。むしろ、告白のたびに、愛撫が深く、湿ったものになっていく。

「セックスも……一年くらい、してなくて。だから、さっきみたいに……こんなに、感じてしまって。恥ずかしくて……つい、彼氏がいるって、言ってしまったんです」

その言葉の端に、切なさが滲んでいた。嘘をついた自分への羞恥と、一人で過ごしてきた時間への寂しさと、そして今、こうして彼の胸に顔を埋めていることへの安堵が、複雑に絡み合っている。

女心の奥底で、長いあいだ押し殺してきた何かが、静かに溶け出していくようだった。

彼女はゆっくりと顔を上げ、私の目を見た。瞳は潤み、頰は淡く朱を帯びている。しかし視線は逸れず、真っ直ぐだった。

「今度……私のマンションに、来てくれませんか。松尾の、あの……本当に、一人で住んでいるところです」

声が微かに震える。ペニスを握る指が、先端を優しく撫でた。先走りが、指に絡む。

「先生が来てくれたら……また、これが」

そう囁くと、彼女は私の腰のあたりに身を滑らせた。乱れた髪が、私の下腹に落ちる。温かい息が、熱を帯びたペニスにかかった。彼女はためらうように一度だけ目を閉じ、それから静かに口を開いた。

柔らかい唇が、先端を包み込む。舌が、ゆっくりと裏面を這った。拙く、しかし丁寧な動き。唾液が絡み、くぐもった水音が部屋に小さく響く。彼女はペニスを奥まで含みながら、上目遣いに彼の顔を窺った。瞳には、羞恥と、それ以上の熱が揺れている。

「……また、してほしいんです。先生と」

口からペニスを離すことなく、言葉が漏れた。息が熱くかかり、彼女の頰が赤く染まっていく。指で根元を支えながら、彼女は再び唇を滑らせた。舌が、丁寧に、執拗に、私の敏感な部分を愛撫する。一年ぶりの行為がもたらした感覚の鋭さが、彼女自身の身体をも、再び熱く疼かせているようだった。

栞は目を細め、私の反応を確かめながら、ゆっくりと頭を上下させた。嘘をついてしまった自分への後ろめたさと、それでもこの温もりを失いたくないという切ない願いが、彼女の愛撫の一つひとつに滲んでいた。女心の奥で、静かに、しかし確かに、何かがほどけていく音がした。

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