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アシスタントで来ただけなのに…!

第2章 ルイ先生との共同生活



駅を降りて、森への道に入る。



田舎じみた町にキャリーケースを持った人が降りていくのを不思議そうに見ていた人もいた。



まぁ仕方ない。



だってここは小さな小屋のような建物や田んぼにビニールハウスが並んでいる地域だ。



もしかしたら、もっと奥の駅まで行けば栄えてるのかもしれないが、そこまでは調べていない。



「はぁ…それにしても引きづらい」



小石が転がった茶色い土の上でキャリーケースを引くのはなかなかきつい。



それに重たいバッグを肩にかけている。



うぅと唸りそうになりながらも、ルイ先生の待つ屋敷に向かう。



「暑い…暑くなってきた」



体が汗ばみ始めている。



自然の風が流れているが、熱した自分の体には敵わない。



でもあと少しだ。



あと少し先に石畳の階段が見えてくるはずだ。



案の定、数メートル先に階段が見えた。



「やっと見えてきた…」



はぁっと息をついたが、これからこの階段をキャリーケースを持ち上げて上がらなくてはいけない。



「うわ〜しんどい」



立ち止まって、バッグから水の入ったペットボトルを取り出した。



乾いた喉を潤し一息ついて、よしっとまた歩いた。



「持てるかな…よいっしょっ!っと!」



「うぅ…待って、重っ!」



一段上がってドンッと荷物を下ろした。



「やば、重すぎ…」



もう屋敷の屋根は見えてきているのに重くて腰がやられそうだ。



「ふぅ〜…」



息を吐いて、もう一度持ち上げた。



「っあぁ〜重いっ!もう一気に行こう!」



ほぼヤケクソでキャリーケースを持ち上げて、せっせっと階段を上った。



上り終わった瞬間ドンッとキャリーケースを下ろして、酷く乱れた呼吸を整えようとした。



「やばい…死にそう…」



心拍数が爆上がりだ。



音が響き渡るくらいドクドクいってる。



呼吸を整えながら、目の前の錆び付いた門を見る。



汗をかいた体が一気に冷える。



この温度差で風邪をひいてしまいそうだ。



階段を一気に上がったからか、屋敷に着いたからか分からないが早速頭痛がした。



「っ早く…ルイ先生のとこに行こ…」



フラフラの足取りで門をくぐり、分厚い扉を開けて屋敷の中に入った。


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