アシスタントで来ただけなのに…!
第2章 ルイ先生との共同生活
「確認しよう。君はこの屋敷から入って左手の部屋に行ったんだな?」
「…はい、そうです」
「そこで扉を開けると、焼け焦げた顔の女がいた」
「…はい」
先生は書いていたメモの内容を確認しながら続けた。
「もう少し詳細を知りたい。どんな女だった?」
「えっと…髪がボサボサでした」
「服装は?」
「顔の下まではあまり見てないんですが…首元もかなり焼けた様子でした」
「…なるほど」
「他になにか気になる点はあったか?」
あの女の霊を思い浮かべるのは嫌ではあったが、できるだけ先生に伝えれるような内容があったか思い出してみたが、何も思いつかない。
「…特にないと思います」
「そうか、だが充分だ」
先生はカチッと音を立ててペンをしまうと、今度はデスクからスケッチブックと鉛筆を持ち出して私に差し出した。
「…え?」
「描いてみてくれ」
「わ、私がですか?」
とりあえず私は差し出されたスケッチブックと鉛筆を受け取った。
「ん〜…そうですね…」
私の画力で伝わるか心配だったが、これでもそれなりに経験を積んだ方ではある。
無論、ルイ先生ほどではないが、先生の頼みなら出せるだけの実力を発揮したい。
私は悩みつつ、あの日見た女の霊をよく思い出して、特徴から細かな所までを描いてみた。
「…できました。どうでしょうか?」
スケッチブックを受け取ると、先生は上から下まで隅々とチェックした。
初めて先生に見せる私の絵だ。
どう思われるだろうか…この沈黙が怖い。
幻滅されるだろうか。
「…なるほど。分かりやすい」
「ほ、ほんとですか!?」
先生が私の絵を褒めてくれた…!
なんだかアシスタントらしいことをしている気分で舞い上がりそうだった。
「…たが、気になる点がある」
「…え?な、なんでしょうか?」
やはり微妙だったのだろうか…?
と思ったが、先生は私が描いた絵を見せてきた。
「女はこのような表情をしていたのか?」
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