アシスタントで来ただけなのに…!
第2章 ルイ先生との共同生活
真っ直ぐ私を見つめるルイ先生の問いに、ドキッと音を立てる。
ゴクリと唾を飲んだ。
「…どうしてですか?」
「君と初めて会った日に、君が帰ったあと悲鳴が聞こえた」
「あれは君の悲鳴だろう?何を見た」
あの時の私の悲鳴は聞こえていたんだ。
「えっと…」
正直伝えるべきか、隠すべきか。
霊が見えるなんて誰にも打ち明けたことない。
もし正直に言っても信じてくれるだろうか。
「…もしそういうのが…見えるって言ったら信じますか?」
先生は顎に手を添えて、悩む仕草をした。
「そうだな…生憎僕にはそういった力はないから信じるかと言われたら分からない」
「そう…ですよね」
「しかし、もし君が霊を見ることができるとしたら、僕に最適なアシスタントだ」
「え?それはどういう意味でしょうか?」
先生は私の目を見つめて言った。
「君は僕のモデルだ。君がもし霊が見えるのなら、君が見たもの体験したことを参考にしたい」
「…それってつまり私でネタ集めをしたいってことですか!?」
「まぁ、そういうことだ」
最適なアシスタント…モデル…私はルイ先生に打って付けってことになる。
「それでどうなんだ?見えるのか?」
打ち明けるのに躊躇していたが、ここまでの流れで私は自然と口を開いていた。
「…実は幼い頃からそういった存在はよく見てました」
「なるほど」
カチッとノックボタンの音がした。
「それでこの前は何を見た?」
「この屋敷の階段を降りた時に、焦げ臭さを感じて玄関から左の部屋の扉を開けました」
「開けた瞬間、焼け焦げた顔の女の人がいました」
「…なるほど…面白い」
面白い?やはりホラー作家からしたらこういった話は面白く感じるのか。
先生はメモを取りながら質問を続けた。
「この屋敷に来た時は何を感じた?」
「…かなりやばいのがいるなとは思いました。門をくぐった瞬間、寒気と頭痛がひどくて…ここまで来るのが怖かったくらいです」
スラスラとメモ帳の上でペンが滑っているのを見ながら素直に話した。
先生が信じてるかは分からないが、ネタ集めになるのであればもういいやって気持ちになっていた。
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