脳内ショートストーリー
第7章 【一ノ瀬 楓と樫木 愁也〜ワンナイトの恋?〜】
「後悔、してる?」
勇気を出して聞いてみた
今しか聞けないとも思ったから
カクテルグラスの縁をなぞっていた指が止まった
今、思ってる事、教えて
「結果論としてはあちゃーだけど、あの日の自分は不思議なくらい抗えなかったのよね、だから後悔云々より、なるべくしてなった気がする」
心底ホッとした
めちゃくちゃ後悔してるって言われたら
もうそこで終わりだから
わわ、頬杖ついてこっち見てるの反則
目を逸らせなくなるじゃないか
「愁也くんは?後悔してるの?」
「後悔…してる、ちゃんと連絡先聞かなかった事」
「まぁ…あれは…ねぇ?もう会う事もないだろうと思ってたし」
「ワンナイト?」
「うーん、ダメ?」
「俺はその他大勢の一人?」
「ダメ?」
「ダメ」
「んふふ、あまり深入りしないで?仕事に影響しちゃう」
「今は仕事抜きなんでしょ?プライベートだからちゃんと話し合いたい」
「何を?この間のセックスでクレームなんて受け付けないけど」
「だ、だから…クレームなんてあるわけないだろ」
「ふーん、じゃあ、良かったんだ?そもそも覚えてないんじゃなかった?」
「覚えてるよ、シた時の事は…」
カッコ悪……最後はゴニョゴニョ、声小さ……
またクスクス笑われて頭を掻く
「良かった?」ってまだ口元が笑ってる
周りの目も気にしながら、うん…と頷いた
素直になるしかないだろ
惚れたもん負けなんだからさ
「えぇ〜◯◯ホールディングスの営業課長ともあろう人がねぇ〜」
「ちょ、今はプライベートでしょ」
そのまま腕を引き寄せてきてその距離10センチ……
「またする?」
「え…?」
「なんてね、来週も仕事で会うわけだし、もうあれっきりにしようね」
セフレの一人になるなら今は流されちゃダメだと思う
でも、抗えなかったっていう気持ちは
痛いほどわかる
彼女を目の前にすると、ずっとそうだから
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