
paradise lost
第1章 overture
「……ソウ…」
俺だった。立派に成長した最愛の弟に俺は言葉を失った。思っていた以上にキレイになっているソウに俺はただ呆然とするしか無かった。ソウも俺に気付く、ソウは一瞬だけ、俺を見て険しい表情をしたが、すぐに真剣な表情にもどり、新入生代表の挨拶を始めた。品の良さを感じさせる美しい所作に会場の人達は釘付けになっていた。
「……ソウ…」
俺はもう一度、ソウの名前を呼ぶ、確かに俺が幼い頃からヴァイオリンを習っていたのと同じく、ソウもピアノを習っていたが、まさかソウが来栖学園に入学しているなんて予想だにしていなかった。ソウとの予想外の遭遇に俺はただただ言葉を失ってしまった。
「はぁ……」
入学式を終えた俺は思わずため息を吐いていた。何事もなく終わると思っていた入学式で思わず人と、思いがけない形で再会した。ソウも俺がこの学校に通っている事に気付くだろう。もしかしたらソウが母さんに俺の事を報告するかもしれない。俺は最悪の事態を考えて思わず身震いする。
(しかし、玉木 蒼か………玉木?)
堀井や……谷口ならともかく、玉木と苗字に俺は心当たりがなかった。『玉木 蒼』が俺の双子の弟なのは確実だ。それなのにソウは俺が知らない苗字を名乗っている。
「玉木くん、格好良い人でしたね」
いつの間にか俺の隣を定位置としていた悠理が口を開いた。確かに三年ぶりに会ったソウは俺の想像を超えてキレイに、格好良くなっていた。あれでは女子が放って置かないだろう。ソウの格好良さに悠理が惚れないか、俺は気が気でなかった。
「格好良いだけじゃなくて頭も良いって凄いですよね」
「……そうだな…」
来栖学園の新入生代表は楽器の演奏技術、勉強の成績を総合的に精査して一番優秀だった生徒が選ばれる。俺とソウの生みの父親も、ソウと同じく、来栖学園の新入生代表を務めたと孝太郎から聞いた覚えがある。
(いや、後で孝太郎からソウの事を問い詰めよう…孝太郎ならソウの事を何も知らないって事はないはずだ)
孝太郎ならソウが新入生代表なのは確実に知っていたはずだ。なのになんで俺にソウの事を黙っていたのかたっぷり絞り上げてやる。ソウの事で百面相する俺に悠理は困ったような顔をする。
俺だった。立派に成長した最愛の弟に俺は言葉を失った。思っていた以上にキレイになっているソウに俺はただ呆然とするしか無かった。ソウも俺に気付く、ソウは一瞬だけ、俺を見て険しい表情をしたが、すぐに真剣な表情にもどり、新入生代表の挨拶を始めた。品の良さを感じさせる美しい所作に会場の人達は釘付けになっていた。
「……ソウ…」
俺はもう一度、ソウの名前を呼ぶ、確かに俺が幼い頃からヴァイオリンを習っていたのと同じく、ソウもピアノを習っていたが、まさかソウが来栖学園に入学しているなんて予想だにしていなかった。ソウとの予想外の遭遇に俺はただただ言葉を失ってしまった。
「はぁ……」
入学式を終えた俺は思わずため息を吐いていた。何事もなく終わると思っていた入学式で思わず人と、思いがけない形で再会した。ソウも俺がこの学校に通っている事に気付くだろう。もしかしたらソウが母さんに俺の事を報告するかもしれない。俺は最悪の事態を考えて思わず身震いする。
(しかし、玉木 蒼か………玉木?)
堀井や……谷口ならともかく、玉木と苗字に俺は心当たりがなかった。『玉木 蒼』が俺の双子の弟なのは確実だ。それなのにソウは俺が知らない苗字を名乗っている。
「玉木くん、格好良い人でしたね」
いつの間にか俺の隣を定位置としていた悠理が口を開いた。確かに三年ぶりに会ったソウは俺の想像を超えてキレイに、格好良くなっていた。あれでは女子が放って置かないだろう。ソウの格好良さに悠理が惚れないか、俺は気が気でなかった。
「格好良いだけじゃなくて頭も良いって凄いですよね」
「……そうだな…」
来栖学園の新入生代表は楽器の演奏技術、勉強の成績を総合的に精査して一番優秀だった生徒が選ばれる。俺とソウの生みの父親も、ソウと同じく、来栖学園の新入生代表を務めたと孝太郎から聞いた覚えがある。
(いや、後で孝太郎からソウの事を問い詰めよう…孝太郎ならソウの事を何も知らないって事はないはずだ)
孝太郎ならソウが新入生代表なのは確実に知っていたはずだ。なのになんで俺にソウの事を黙っていたのかたっぷり絞り上げてやる。ソウの事で百面相する俺に悠理は困ったような顔をする。

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