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王子様たちのおはなし

第2章 ワガママ




J「玄樹のためなら、次はぶっちぎりで優勝するよ??」



黙ったままの俺に、今度は声のトーンを優しくしてニッコリ笑う。
神宮寺がよく言う言葉。



"玄樹のためなら "



昔から優しい神宮寺。
人見知りでまわりに心を閉ざしていた俺と、ずっと一緒に居てくれた。



ネガティブな事ばかり言う俺を、一切否定せずにただ励ましてくれた。
神宮寺と出会って、自分は甘えるのが好きなんだって気付いてしまった。
どんどんワガママになる俺に、嫌な顔ひとつせず何でも叶えてくれる神宮寺。



それは親友のようで、
時にはお兄ちゃんみたいで、
お父さんみたいな時もあって。



そして...恋人のようでもあった。






J「眠いの??」




俺を撫でる温かい手に、そっと頬を寄せて目を閉じる。
いっそ恋人になれたら良いのに。



G「神宮寺...」



俺はね、怖いんだ。



だって、世界中探したって神宮寺みたいに温かい人はいない。
こんな俺を甘やかす奇特な奴なんて、いないもん。



いつか、神宮寺は俺から離れてしまうかもしれない。
何も考えずただ同じ時間を当たり前のように過ごしてきた子供時代は、もう終わった。



神宮寺に甘えてばかりじゃなくて、大人にならなきゃいけないんだ。
分かってるのに、それが嫌で嫌でたまらない。



この先も、ずーっと。
一緒にいてよ...




J「...なんか、難しい事考えてんな??」



少し呆れたような顔をして、俺の隣にドサっと寝転ぶ。
普通に考えたら、狭いベッドに男が2人並ぶのは窮屈なんだろうけど。



神宮寺となら嫌じゃない。



J「明日、買い物付き合ってよ。
新しい服が欲しいんだよな〜。」



G「いいよ。」



ぎゅっと神宮寺に抱きつくと、優しく背中を撫でてくれる。
俺がネガティブモードの時はいつもこうやって甘えさせてくれる。






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