
儚い笑顔
第1章 日課。
「小野崎…、小野崎…?んー…?あなた、何時ぐらいに告った人?」
「え、待ってあやね?昨日何人に告られたのよ。」
「ん?3人?」
なんて、ケロッと言うあやね。
「さ、3人…ですか…」
苦笑いの私。
「あ、あの…もう、いいです…。」
なんて、明らかにしょんぼりしてる小野崎くん。
「…あんたって、性悪よね。」
「…覚えれないだけだもん…。」
そう、あやねは記憶力が無い。
無くはないけど、無いに等しい。
私の名前覚えるのにも1週間は掛かったね、うん。
大変だった。
「それ、どうにか「ならないから。」
あやねが全部言う前に被せてきた。
…こいつは。
まぁ、仕方ないとして
「小野崎くん?だっけ、どっか行っちゃったよ?いいの?」
「ん?うん、多分断ってるし。」
「あやねって、相変わらずあの人のこと好きなの?」
「…うん、そうなの…。」
そう頬を染めながら言うあやねは乙女だ。
だがしかし、私も知らないあやねの好きな人。
私の知らない人らしいのだが…気になる…。
あやねは教えてくれないけどね?
まぁ、いつか紹介でもしてもらいたいと思っている、うん。
