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もしも、君を愛せたならば

第13章 亜矢とシンのはじまり

水野は竹刀片手に待っていた。


ドアをあけたすぐの所にいて
上からアタシを見下ろした。

そして、すぐ後ろに合った
椅子にドカっと腰掛けた。


〝いーか?
 三浦。
 
 今すぐここでその髪を切るか
 今すぐ帰って染め直して来い。
 さーどっちだ?〟


〝・・・どっちもやだ〟


髪を切るなんて、
冗談じゃない。

昨日染めたのに、また染めたら
髪が傷むじゃん。



呼び出し常習犯の私は
その度強制早退を言い渡され、
授業が受けられない事が多かった。

でも、
さすがに留年だけは勘弁で
毎回帰るわけにも行かず、
今回は反抗を試みた。



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