テキストサイズ

もしも、君を愛せたならば

第11章 亜矢

〝夏~帆ぉ~!!〟


学校に向かう途中
やたらと大きな声で
名前を呼ばれた。

・・・。

亜矢だ。



どうしよう。


昨日の事、いや、今朝の事?
亜矢になんて説明しよう。



あっという間に追いつかれて
私の隣にぴたりとくっついてきた。


〝ねーえ夏帆、
 
 昨日、あの後どうなった?〟


・・・!!


〝へ?・・・あの後?〟


ちょっと、
惚けた。


〝だ~か~ら、バイトの後!
 和也、ケータイ届けに来たでしょ?〟


〝あ、あぁ、そう!
 うん。来てくれた!!〟


〝暫く走ってから気づいてさぁ、
 アタシ、預かるって言ったケド、
 和也が持ってくって
 言うからぁ・・・
 バイト先教えちゃって・・・
 ゴメンねっ??〟


〝あ~、
 そ、そーだったんだぁ!!〟



頼むから、
その後については
突っ込まれませんように。

私はそう願った。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ