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もしも、君を愛せたならば

第32章 とにかく

クリスマスイブ。


彼氏のいる友達は
みんなデートで、
私は少し惨めな気分になった。


会えるかどうかも分からないのに
私はバイトを休みにしていて
またそれも、私を惨めにさせた。


どこにも出かける気になれず、
まだ夕方なのに一人で家にいて
ボーっとテレビを見る。


どれもこれもクリスマス色で
大きなため息さえ出た。




ちょうど20:00位に
ケータイの着信音が鳴る。

和也だった!!



「もッ、もしもし和也!???」



「お前・・・
 出んの早ッ!!」



「だって・・・だって・・」



すると、
和也は何にも言わなくなった。



「・・・和也?」



すると、電話越しの和也は
咳き込んだ。

と同時に、玄関の向こうでも
同じように咳き込んだのが聞こえる。


私はケータイを思わず放り投げて
玄関のドアを開けた。

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