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もしも、君を愛せたならば

第7章 出会い

店を出た私たちに向かって
一台の車がパッシングする。

〝あ、発見~!
 夏帆、来て!!〟

そう言って亜矢は
私の腕をグイっと掴んだ。

〝え、ちょっ・・!!
 亜矢ってば!〟

亜矢は、お構いなしに
パッシングしてきた
四駆の車の後部座席に
堂々と乗り込んだ。

すると、助手席には
亜矢の彼氏が座っていた。
軽く会釈した。

〝夏帆、これあたしのアッシーだから、
 はい!遠慮なく行先言って~〟

運転席を指差して
亜矢が言う。

すると
運転席の男の人が
こっちに向かって
体を乗り出して言った。

〝誰がアッシーだ、誰が!
 仕方なく来てやってんだろ!〟

なんだか・・・遠慮のない、
少し態度がデカい男の人。
私はこの人をそんな風にとらえた。

〝お、亜矢の連れにしちゃ
 えらいベッピンだな!
 なんてーの?〟

〝あ・・・夏帆です〟

〝夏帆ちゃんねー!
 俺、和也。
 まぁよろしくー。
 亜矢とは腐れ縁なんだわ!〟

〝え?くされえん、てなに!?〟

亜矢が言った。

ひらがなで聞き返す亜矢に
思わず全員が突っ込みを入れて
一気に盛り上がった。

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