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もしも、君を愛せたならば

第30章 嘘

次の週の木曜、
午後の授業の後に、
イキナリ後ろの女が声をかけてきた。


「ねねー矢島クン!!
 今日の夜ヒマっ??」

同じ学部の
レイナって女だった。



「や、ヒマじゃねーけど」


「えー??そぉなんだーッ。
 がっかりぃー。

 今日ねッ、
 チアとラグビー部主催の
 飲み会があるんだけど、
 来てくんないカナ~って」


「あーそーなんだ。
 で、なんで俺??」


「えーッ??
 なんでもだよー!!
 
 今ねー、
 色んな学部の子に声かけてて、
 けっこー人数集まってるから!
 
 アタシは~
 矢島クンが来てくれたら
 嬉しいなーってぇ。

 あ、ニシとユージも来るよ?」


「え?マジで?
 あー・・・んじゃ考えとくわ」


「うっそ!!ほんとにー??
 来て来て~!!
 絶対だよ~!!」



ニシとユージってのは
大学からの俺のツレだった。

木曜だったから
亜矢が来るのは分かっていたけど
俺は何となく断りきれず、
曖昧に返事をした。



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