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もしも、君を愛せたならば

第26章 亜矢のツレ

その時、俺は
まさかそのあと起こる出来事を
予想出来るわけもなく、

バイト先の店があるという
M駅までその子を乗せた。


シンとは顔見知りらしく
何やら話していた。

声が可愛くて、
俺は気になってしょうがない。

駅に着くまでの間は
しょーもない話で盛り上がって
あっという間だった。


俺は、その子が車から降りると
運転席の窓を開けて言った。

〝女の夜道は危険だぞー。
 気を付けてな!〟


すると、その子は笑った。


〝何それ!ウケる~!!〟


俺のセリフは
そんなにおかしかったのか
亜矢とシンはゲラゲラ笑ってた。


駅のロータリーにバスが来て
俺は仕方なく別れを告げると
アクセルを踏んだ。




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