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もしも、君を愛せたならば

第22章 タクミ

そうこうしているうちに
短大背だった私は
早々に就職活動を始めなければ
ならなかった。

否応なしに過ぎる時間。

その時、
付き合っていた社会人の彼氏とも
私から一方的に別れ、
タクミの事も考えないようにした。

休みの日はバイトと就活。
たまに時間があれば亜矢と遊んだ。

そうやって、
夏が過ぎて、秋に変わるころ
また、タクミからの着信があった。



バイトの後、
家に帰ってからかけ直した。


〝あ、タクミー?
 どしたの?〟


〝あ・・・いや・・・
 元気かなーって。

 最近連絡して来ないじゃん〟


〝あぁ、なんだ。
 何か色々忙しくって!〟




すると、タクミが切り出した。


〝なぁ、夏帆、
 
 ・・・俺のトコに戻ってくる?〟


私は、タクミの口ぶりで、
最初からそう言うような、
そんな気はしていた。





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