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もしも、君を愛せたならば

第20章 夏帆と亜矢の出会い

私は、地元に帰ると
タクミに連絡するクセがあった。

メールはダメな気がして
いっつも非通知でかけていた。


〝タクミ?・・・あたし〟


〝・・・夏帆?
 帰ってきてる?〟


〝うん。夏休みだから〟


〝バイト終わったら、
 迎えに行くわ〟


タクミは私の母親とも仲が良く、
別れたなんて言ってなかったから
私を迎えに来ると、
フツーに挨拶を交わしたりしてた。

それを見てると
尚更別れたことを後悔した。

タクミは、
そんな私の気持ちを知ってて
それでも会いに来る。

やり直したい、と言っても
いつも交わされて、


〝お前には、俺よりも、
 もっといい男が出来る!〟


そればっかりで進展は無かった。

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