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もしも、君を愛せたならば

第4章 わが子

〝おかえりなさーい〟

保育園の門をあけて
教室へ向かうと
出会う先生が
次々声をかけてくれる。

朝は「いってらっしゃい」
夜は「おかえりなさい」

この挨拶が
私は妙に心地よい。

子供たちの教室に着くと
大西先生が駆け寄ってきた。
さっきの電話の先生だ。

〝さっきはゴメンね~お母さん、遅くなるって連絡も貰ってなかったから、こっちに向かってくれてるとは思ったんだけど、お熱があったから一応ね〟

〝いえ、ありがとうございました。
熱、高いんですか?〟

〝今眠ってるのよ。水分とって、少し楽になったみたいで、ちょっと落ち着いてるかな〟

そういって教室を覗くと
園児が少なくなった教室の隅で
お昼寝布団に寝かされていた。


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