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もしも、君を愛せたならば

第16章 好き

「いつまで怒ってんの?」


シンは、
制服の上着を脱いで
ベッドの上に適当に放り投げると
ネクタイを緩めながら言った。


私は、突っ立ったまんま
答えた。



「・・・別に。
 ・・・怒ってないもん」



「じゃーなんで避けてんの?
 バッレバレなんだけど。
 お前。

 マジで気にいらねー」


そう言われて、
ムカついて、
言い返したいのに
なんでか泣いてしまった。


「だ・・・・って・・・

 シンだって、
 他の子・・ばっかりぃ・・・

 う・・・ッ・・・


 もぉ・・・ッ
 ムカつく・・・うッ・・

 ううぅッ・・・」



そう言ったとたん
涙がいっぱい出て、

そしたら、
シンは、
抱き締めてきた。



「何それヤキモチ?」



「そ・・・だよ・・・

 もぉッ・・バカッ・・


 うぅッ・・・」


悲しくなって、
苛々して、
ムカついて、

でも、
二人きりになって
ギュっとされて、

自分はシンの事が
ホントに好きなんだって
思った。










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