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もしも、君を愛せたならば

第15章 はじめて

先輩は、
私の家から少し離れた所にある
ガソリンスタンドでバイトしていた。

ゆっくり会う暇も無かったけど、
木曜日だけは休みだったから
一緒に帰った。

だけど、
キスは、結局あれっきりで

先輩はいつも家の近くまで
送ってくれるだけで、

特に進展などないまま
3週間が過ぎた。



11月の一週目の木曜だった。
先輩が帰り道に言った。


〝今日、暇?〟


〝へ・・・?!!
 
 暇だから、
 一緒に帰ってんだけど??〟


〝うちくる?
 ・・・・誰もいねーから〟






〝・・・!!
 うちって・・・
 先輩んち??〟


〝他にどこがあんだよ〟


〝そう・・・デスね〟




〝来るの?
 来ねーの?どっち?〟


私は、
男の子の家に行くのは初めてで
ちょっと戸惑いながらも
嬉しくなって、答えた。


〝い、行く!!〟


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