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もしも、君を愛せたならば

第14章 亜矢の恋

結局、

私と先輩は、
そのまま授業に出ることなく
カバンも持たず帰った。

私は、少し離れて歩いたり
時々追いついたりして

ドキドキはずっと継続して

散々な一日にも関わらず
私の心は踊るようだった。


時々先輩は振り返ったり
立ち止まったりして
私と目が合うとまた言った。




〝変なやつ〟




〝変じゃないもん〟




〝いや、オマエは変。
 
 絶ー対、変〟



〝先輩も変だよ〟






先輩は
私の家の近くまで送ってくれた。


色々期待してみたけど、
キス以外の出来事は起こらず

バイトがあるからと
走って帰ってった。


私は、
玄関を入ると
一目散に自分の部屋に駆け込んで

ベッドに
制服のまんま突っ伏して

さっきのキスを思い出しては
嬉しくなって胸の奥が
くすぐったくなった。



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