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もしも、君を愛せたならば

第3章 ないものねだり

恥じらいなく
そんな会話を続ける
隣の二人組。

どう見ても
自分と同い年くらいだ。
そしておそらく
独身なのだろう。

だけど

10万以上もする
ブランドバッグ。

少し長めな位の
フレンチネイル。

派手なメイクに巻き髪で
流行のファッション。

とっさに私は俯いて
マニュキアさえも
塗っていない
短い爪を隠した。

子供がいるからって
手を抜きたくない。
そうは思っているけれど
完璧すぎる
この二人には
負けた、
そんな気がして
悔しかった。

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