
燕尾服は似合わない
第2章 選ばれた問題児
いきなりの展開に状況は呑み込め切れていないが、
どうやら晴れて俺は執事というものになったらしい。
「これで…退学はしなくていいんだよな?」
「ああもちろん。退学されては僕のお世話は務まらないよ。なんせ僕はワガママだからねえ。」
その言葉に思わずほっと胸を撫で下ろす。
ジジイが学園長でなくなった今、後ろ盾はいない。
俺にとって、ひとつの過ちが命取りだ。
「さて。君にはこれから四六時中僕の相手をしてもらうことになる。
お互いのためにも自己紹介でもしようじゃないか。」
「自己紹介って…俺はてめえらのことなんとなく知ってはいるが…。」
「それは嬉しいねえ。僕たち、有名人なのかな?」
「あたりめーだろ。
いくらボンボンばっかとはいえ、てめえらみたいに主と執事が同じ学校に通ってるなんて聞いた事もねーよ。」
"王子"が楽しそうに笑う横で、執事の険しい視線が突き刺さる。
その視線に ヒッ…と小さな声が漏れた。
「貴方はもう薫様の専属執事。口の利き方には気をつけるように。」
「…あぁ…?
…チッ
はい、はい…。
気をつけ…ます。」
敬語なんてろくに使ったことはないが、
見よう見まねで言葉を紡ぐ。
執事は満足したようにうんうん、と頷いた。
「言葉遣いとか、作法は伊織が躾をしてくれるから、しっかり学ぶように。
伊織はここの教師みたいに甘くはないからね。
……さっそくだけど、僕の話をさせてもらうね。
君は知っているみたいだけれど。
華宮薫。高等部1年生。そして本日から、この学園の長になった。
趣味は読書と紅茶。
ああそれから、伊織と遊ぶのも好きだよ。
これからよろしくね。」
『趣味は読書と紅茶』…プロフィールまでキラキラしていて少し引く。
いずれ俺のターンがくる…果たしてまともなことが言えるのか。
どうやら晴れて俺は執事というものになったらしい。
「これで…退学はしなくていいんだよな?」
「ああもちろん。退学されては僕のお世話は務まらないよ。なんせ僕はワガママだからねえ。」
その言葉に思わずほっと胸を撫で下ろす。
ジジイが学園長でなくなった今、後ろ盾はいない。
俺にとって、ひとつの過ちが命取りだ。
「さて。君にはこれから四六時中僕の相手をしてもらうことになる。
お互いのためにも自己紹介でもしようじゃないか。」
「自己紹介って…俺はてめえらのことなんとなく知ってはいるが…。」
「それは嬉しいねえ。僕たち、有名人なのかな?」
「あたりめーだろ。
いくらボンボンばっかとはいえ、てめえらみたいに主と執事が同じ学校に通ってるなんて聞いた事もねーよ。」
"王子"が楽しそうに笑う横で、執事の険しい視線が突き刺さる。
その視線に ヒッ…と小さな声が漏れた。
「貴方はもう薫様の専属執事。口の利き方には気をつけるように。」
「…あぁ…?
…チッ
はい、はい…。
気をつけ…ます。」
敬語なんてろくに使ったことはないが、
見よう見まねで言葉を紡ぐ。
執事は満足したようにうんうん、と頷いた。
「言葉遣いとか、作法は伊織が躾をしてくれるから、しっかり学ぶように。
伊織はここの教師みたいに甘くはないからね。
……さっそくだけど、僕の話をさせてもらうね。
君は知っているみたいだけれど。
華宮薫。高等部1年生。そして本日から、この学園の長になった。
趣味は読書と紅茶。
ああそれから、伊織と遊ぶのも好きだよ。
これからよろしくね。」
『趣味は読書と紅茶』…プロフィールまでキラキラしていて少し引く。
いずれ俺のターンがくる…果たしてまともなことが言えるのか。

作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える