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夜這い

第5章 忍込み その2

僕は、ドキドキして冷や汗が出ているように感じ、今日はもう撤退したほうがいいと判断した。

静かに四つん這いで部屋の入り口に向かうと、できるだけゆっくりとふすまを開け、四つん這いのまま廊下に出て、またゆっくりとふすまを閉めた。

たぶん、何とか気付かれずに部屋を出たと思う。妹が寝たふりをしていなければ…。

僕は、そのまま静かに自分の部屋まで戻った。

部屋に戻ると、無意識に右手には小さなオモチャのライトを持っていることに気付いた。

そういえば、今日は薄い生地の下着をパジャマのズボンから引きずり出すために右手を使った以外、ほとんど左手だけで胸を触っていたので、右手にはライトを持ったままでいたのだ。

僕は、そのライトを意識的に強く握って、

「良かった!ライトのことなど忘れていた!こんなもの妹の部屋に忘れて来たら、言い訳できない!」

僕は、無意識にライトを持ってきた自分に感謝したが、胸のドキドキは、未だに治まらない。何か忘れているような気がする。

そうだ!あの薄い生地の下着を、ズボンから引きずり出したままだった!あの時点でもう元に戻すのは無理なのは分かっている。しかし、あれはマズイ。

起きたとき服装の異変に気が付かないはずがない…。

やっぱり妹に気付かれる可能性は高いと思う。そう思うと、心配でたまらなくなった。

やっていることは、たとえ相手が妹だとはいえ、たぶん犯罪行為だ。こんなことが妹や家族にバレたら大変なことになるのは間違いない。

妹の胸を触り、興奮して大きく立ち上がっていた僕のアソコは、跡形もないほど小さく縮み上がっていた。

もう今度こそ、妹の部屋に忍び込むのはよそうと本気で誓った。っていうより、バレていたらもうそんな機会はないのだ。

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