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HEAVEN~時を超えて~

第8章 記憶の彼方の契り

カク・・・カクン…

『スゥ‥‥スゥ‥‥』


狭かろうが、パイプ椅子の上だろうが
眠りが浅かろうが僕にはなれたものだ



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


~~~~~


『もはや・・・これまでです

ここで…お別れです…どうか引き返して

私のために…貴方の命を犠牲には出来ません』





なに、言ってるんだよ…約束したじゃないか





『生きて下さい…私は…果てようとも必ず

必ず…またここに帰って来ます』





待って…そんな事を言わないでくれよ
一緒に生きると約束したじゃないか






『だから・・・貴方は

生きて・・・生き続けて・・・・私を見つけて』





・・・・・まって・・・くれよ






『また逢えるから・・・

別れは・・・悲しくは…ありません』






・・・・・ねぇ、、待って





『必ず・・・逢えるから』






待って…待ってくれ…


手をはなすな・・・






※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※






『❝ミコト❞・・・っ…・・・』










・・・


ドバッと…ペンキでも被ったみたいに

視界に真っ赤な色が広がって目を閉じると



その夢はいつも終わって



何度同じ夢をみても



僕は必ず…涙で溢れた姿で目を覚ます




命に代えても必ず守ると決めた人に

その命で守られて


握った手を・・・はなしてしまった



そんな・・・愚かな記憶




夢…という名の

消えない残酷な僕の…記憶



だから…僕は眠るのが嫌いなんだ

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