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HEAVEN~時を超えて~

第8章 記憶の彼方の契り

『だ、、だって・・・こういうのあたし得意じゃないもん』



それで早く始めたかったのか



『優しくて…可愛いお母さんだね・・・』



僕は自分の照れくささを隠すように
真のおなかに手を当てて、そこにいる子に話しかける






『マコト・・・今日はもう休もう?』



真を精一杯抱きしめたかった



それらを真の手に戻して背中を擦る




『ぅん・・・』


『頑張り屋さんなマコトに・・・ご褒美があるからさ』



『?』




『あ、、❝これ❞だけ借りてもいい?』

『ぇ?・・・うん』




エコー写真のアルバムを手にして
真の手を引いて寝室に向かう




『はい、、これ』



ベットに真を座らせて
新しいスマホを一台、真の手に持たせた



『ぇ?・・・』



『渡すの忘れてた』



この所バタバタしてしまったからね



真の作ったアルバムを見て思い出したんだ


赤ちゃんの写真だって
スマホに入れておけば、いくらでも
いつでもすぐに手元で見る事が出来たのにね

もっと早く渡してあげるべきだった



『これ・・・』


『❝先のこと❞は・・・ゆっくりでね、マコト』





無論新しいそれには、僕の連絡先しか入っていない



『ぅ・・・うん。ありがとうカイキ』



先々、24時間付ききりでいられる訳じゃない
なにが起こるかもわからない
そもそもの最低限の必需品だ



『ねぇカイキ・・・』



『ん・・・』



『・・・使い方・・忘れちゃった』




さすがに失笑・・・いや、それはいけないか




『10年触ってない、とかじゃないんだから勘弁してくれよ・・・触ったら手が思い出すよきっと』



『ふふっ…そっか』



『明日にしよう。・・・さ、休もう?』



『~ちょっとだけ』



身を捩る真に苦笑いしながら、僕は電源を入れて
それを渡し直した

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