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HEAVEN~時を超えて~

第8章 記憶の彼方の契り

『マコト・・・まだ起きてるの?』



『ぁ、、うん、、もうちょっとだけ』



真は不安そうにしながらもちゃんと聞き分けて
着替えや物をまとめて荷造りを始めてくれていた



それから?



『・・・マコト?』


『ぁ・・・』


真は少し恥ずかしそうに頬を赤くして
何かをまとめて紙袋に入れて隠した



『クス・・・どしたのマコト?』


『み、、見ないで』



『って、言われたら見たくなるのが人間だよね?ふふっ』



そっと紙袋を真の背中から引き抜いて
ソファに中身を出す



『ぁ・・・~』



出て来たのは

母子手帳ケースに並んだ小さなアルバム

アルバムにはエコー写真が順番に綺麗に貼ってあって


それから


『ヘタクソだから・・・見ないでってば・・』


真が耳を赤くして隠したがったのは




編み物の本と、毛糸玉の先についた編みかけの・・・



『赤ちゃんの帽子?』



『編み物・・・したことないから、、進まなくて』



『・・・』



『性別、、わからないし、、黄色と白くらいしか

思いつかなかったんだけど…カイキはどう思う?』



妊娠がわかったばかりの時の真が
買い物に行きたがっていたのがこれだと僕はやっと知る



頬を赤く染めて僕を見上げる真が、あまりに可愛いから
僕は少し目を反らしそうになって



『ふふ・・・自分だって、随分とせっかちなママじゃないか』


少し皮肉って誤魔化した。

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