テキストサイズ

HEAVEN~時を超えて~

第8章 記憶の彼方の契り

『マコト…ここを出よう?』



真の体調が落ち着くのを待って
僕はやっと住まいの引っ越しを告げた


『え…』


『この先…何があるかわからない
ここに居たら直ぐに病院に駆け付けたい時に
距離がありすぎるから』


『で、も・・・』


『マコトは何も心配しなくて良いよ
リラックスして、栄養とって
赤ちゃんと自分の事だけ考えてて?』


『でも…』


『ここは…この子が産まれて落ち着いたら
遊びに来る場所にしたら良いから』



『うん』


『マコト』


『でも、、少しだけ待って…
キモチが…ついていかない。ちょっとだけ・・・待って』



行き先は…僕の元々の拠点にしていた住宅街のマンションの一室だ。

ここでの生活よりもはるかに
〃普通の暮らし〃が出来る

僕はそれを告げて真の手に、その鍵を持たせる


『クス…なにも明日、なんて言わないから』


『・・・』


『体調良い日に…散歩だと思って、一度見に行ってみよう?』


『カイキの…家?』



『これからは、家族❝3人の家❞だよ』



『ぅ、、うん』


真は戸惑いや不安を隠せない表情をしながらも

ニコリと頷いてマンションのカギを受け取ってくれた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ