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HEAVEN~時を超えて~

第7章 空気

とは言え時には


『マコト、、そろそろ休もう?』


なんだか大して見てもいないテレビの前から離れない真



『ぁ・・・あとで行く』



早々含みのある言い方をするような子じゃないのだけど、なんだか引っかかるな



『マコト・・・』



『・・・』



真はメンドクサイ、と言わんばかりに
テレビを消して僕と共に階段を昇る



そして、真は2階の寝室の前で足を止めた



『クス・・・マコトなにか拗ねてる?』


『オヤスミ…』


真は答えずに自分の部屋に入ろうとする

べつに、、好きにしてくれてかまわないのだけどね


何かが引っかかって仕方なかった僕は
彼女の余計な機嫌を損ねるのも承知で少し言及する



『マコト・・・』


『・・・』


『マコト・・・返事くらいはしようよ、子供じゃないでしょ?』


『・・・は…ぃ』


さすがにムッとしたように真は声を発した



僕は真の手を引いて階段を一気に降りて
リビングのテーブルに向かい合って座らせた



『マコト・・・なにかあった?』


『・・・ぅぅん』



『お腹でも痛い?』


この間の一件があるから
あまり決め付けて物を言わないように気を付けてみるけど


真は首を横に振った


『それじゃなに?僕はマコトが大切だ
なんだってしてあげられるよ。

だけど、マコトの意思がわからない事だってある
だから必要な事はちゃんと話して』



『・・・なんでも、、ない』



それじゃあ何が不満だというのだ?
なんて心狭く傲慢な感情をぶつける気などないけど


真は頑なに口を閉ざすから
僕は・・・核心を突く




『マコト・・・ここから

僕から逃げ出したくなった?』

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