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HEAVEN~時を超えて~

第7章 空気

『カイキ・・・仕事、、だよね?』


『あぁごめん、今日は少し時間がかかりそうなんだ

・・・散歩?』


『うん。ごはん作ってあるから…休憩するときにでも』


真は僕の書斎に顔を出してそう告げた。


『あぁ、ありがとうマコト。ごめんね』


『ううん』


『あまり遠くに行ったらダメだよ?
それから、歩きやすい靴でね』


『ふふ、わかってるよ。いってきます』


真は微笑んでドアを閉めた


変に不安定を起こさせてしまうよりは
意思を尊重、、自由にさせておくことにしているから
こんな日も最近じゃ珍しくない。


『ただいま』


こうして彼女はちゃんと帰ってくるのだしね。



『おかえり』


彼女が退屈しないように
不便をしないように、というか

そこが当たり前の空間になるように



『マコト、出かけようか?』


『ぇ・・・でも仕事』


『大方は済んだ、少し買い物に行こう』


『う・・うんっ』


こうやって彼女が彼女らしく
笑って居てくれる空間が当たり前になれば

ここでもどこでも場所なんかなんだって良かったんだ


真と街に出て買い物することも増えた

そこにあるのは、ごくありふれた
心地の良い空気でしかないんだ

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