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微熱に疼く慕情

第12章 【盲目的な愛が辿る一途】






「出張先で一華さん、元カレと会ってたよ〜って揺さぶっておきました」


「え?違うのよ美樹ちゃん、本当にあの人とは」


「私、本当に心配してるんです、一華さん、わざと恋愛遠ざけてるでしょ?黒歴史だって経験の1つですよ、肥やしになってるはず、だからもう前向いたって良いんです、一華さんに早く幸せになって欲しいんで」



そういや、後日に黒歴史の事、話したんだった
興味津々で聞いてたけど最後は一緒に泣いてなかった?
泣けるところあったか?
あんなの聞いてもまだ尊敬してくれていて何だか申し訳なく思う



美樹ちゃんの言う通り、ずっと遠ざけてるのかもね
スイッチ入ると自分でもヤバいって思うからさ
そんな早く次の相手……とはいかないよ
当分良いや、ていうか皆に申し訳ないし



言い寄ってきてくれる人は有り難い事に居る
やんわりと断ってばかりでこちらも申し訳ないんだけど
一度張ってしまった心のバリアはそう簡単には解けないね
3年は、まだ短いのかな
本当にそろそろ、歩き出して良いんだろうか
そもそも、そんな相手居ないけどさ……




「一華さん、どうしました?」って、ドアップ!
眩しい、20代のピチピチお肌!!
溜め息ついただけで頬を赤らめる勇樹くんは
誂うのは楽しい
何回も告白まがいな事は言われてるんだけどね
まず恋愛対象に入らないのよ
でも断っても断っても次の日にはあっけらかんとしてる
凄いね、今時の子は



色々お世話しているうちにね、
家にも呼ぶ間柄になってしまったし
(勿論、美樹ちゃんも居る)
風邪の時は看病したりもした
時々そういう雰囲気になったりも
正直あるのね
やっぱり若いし、滾ってるのかなって



断り疲れってあると思う?
まんまと勇樹くんの戦略にハマってる??
弟みたいな存在にはなってるよ
放っておけないというか……




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