
微熱に疼く慕情
第12章 【盲目的な愛が辿る一途】
両手でアイマスクを取ろうとしたらそれも阻止されて……
「挿れてよぉ……イケないの、辛い」
誰も何も言わない
試されてる
この震えを止めれるのはセックスでしかないのに
何度も寸止めされた身体はとっくに限界を迎えてた
誰かが髪を撫でてくる
その手を払い除けた
起き上がり膝を抱える
まだ子宮が収縮してる
僅かな痙攣が続いているし、身体の熱も冷めない
近付いてくる気配にビクッとなる
「来ないで」と牽制した
それでも触れてくる手に抵抗するも
全然力が入らない
正面から抱き締めてくれるのは誰…?
匂いで確かめる
「あ……あ………隼人さん…んっんっ…ごめんなさい」
「もう、良い……もう良いから、悪かった、俺もごめん」
ふざけんな……こんな事して許さない……
そう思うけど、涙が止まらない
泣きながら謝り続けた
隼人さんの腕の中で泣きじゃくるしか出来なかった
他の人たちにももう一度ちゃんと謝罪した
服を着せてもらって手枷もアイマスクも外す
「別れてください」
ただ、この言葉に尽きる
傷つけるとわかっていても一人一人と
お別れしなければならないから
まだお仕置きが終わっていないとも言われたけど
それを阻止したのは隼人さん
隼人さんも隣で皆に頭を下げた
「何してるの?隼人さんは関係ないから」
「俺にもあるよ?彼氏だから」
「もう違う……」
「違わない、俺はどうしても一華を手放せないよ」
「無理だよぉ……もう一緒に居れない……ごめんなさい」
「無理じゃないよ、俺を選んでよ、見捨てるな」
再び離れて床に頭を擦り付けた
土下座して「別れてください」と懇願する
もう触れて来ないで
媚薬の効果がまだ残ってる
やっとの想いで断ち切っているの
この気持ち、汲んで……
