
微熱に疼く慕情
第12章 【盲目的な愛が辿る一途】
「歯食いしばれ」と言われ目を閉じて食いしばった
1回だけ、パチン…と頬を叩かれた
優しくはなかったが、吹き飛ぶほどでもない
「皆の分だ、男を馬鹿にするのも大概にしろ、わかったな?」
「はい……ごめんなさい」
誰かが私に手をあげないようにしてくれたのかも知れない
すぐに黒崎さんに合図してキッチンへ行かせ、
袋に氷を入れた簡易保冷剤をタオルに包み、それを私の頬に当ててきた
「その痛み、忘れたら承知しねぇからな」
うん…うん……と頷くしか出来ない
溢れて仕方ない
「……っていうのは、建前で」
当ててくれていた黒崎さんから氷袋を受け取り
自分で当てる
「今から言うのは、本音の部分、な?」
え………?
ここからは、正直、記憶も途切れ途切れというか
断片的な事しか覚えてなくて……
気が付いたら服を脱がされながら手枷を着けられて
アイマスクも着けて視界を遮られていた
耳元で囁いてくる……
「どう話し合っても折り合いつかないから、皆で一華をお仕置きする事にしたよ」
帰りたい奴は帰ってくれ
受け入れる者だけ残るんだ
私をイかせてはいけない
それが究極のお仕置きだから
そんなような声が聞こえた気がした
舌を出すように言われて従うと
数滴、何かを垂らされた
きっと媚薬だ……
こんなモノを手に入れられるのは明島さんしか居ない
徐々に身体が火照ってきて熱い……
下着姿の自分
恥ずかしい……皆、見てるの?
三角座りして、手枷を着けた手は前で……
「どうして……こんな事……普通に別れてくれないの?」
「俺ら男を馬鹿にしてきた罰は受けないとね」
「何…するの?んっんっ…」
ヤバい……何もされていないのに牡の匂いが充満しているだけで子宮が疼き、感じてしまう
