
微熱に疼く慕情
第11章 【普遍的な真理】
「俺に会う前にわざと着けさせたの?」
その答えがYESだとしたらどこまで壊してくれますか
含み笑い見せた段階で答え出てますよね
ううん、たまたまそうなっただけ……って
絶対信じてもらえないだろうけど、その展開でも
全然構わないかな
「あーあ、もう優しく出来なくなった」
頬に触れてくるだけでゾクゾクしちゃう
ギラついてるその目、ずっと向けてて欲しい
その手が軽く首を絞めてくるの
でもわかってる
黒崎さんはそんな度胸はない
明島さんよりずっとソフト
「このまま、閉じ込めたい」
「監禁?クスッ……何で皆、そうしたがるのかな」
「他の奴にも言われた?クソ、同レベかよ」
「時々思うんです、もうそうされちゃっても良いかな…って、自分の蒔いた種だし、最後の人が誰になっても受け止めようって」
「嘘でも俺が良いって言えよ」
「あ……ごめんなさい」
「一華の胸には誰がこびりついてんだよ」
「さぁ…?誰も居ないのかも」
そんなあからさまに驚かないでくださいよ
私、黒崎さんにはウソつきたくないので
絞められてる手に触れる
「最期に見る景色が幸せだと良いな……」
そんな風に言ったら自然と涙が溢れてきた
計算してないよ
両手で涙を拭われて絞める手も退けられちゃった
「まだまだずっと先だろ、悲しい顔するな」
「はい、ごめんなさい」
「俺が一番に幸せにするんだよ」
「本当?嬉しい」
「だから今は俺だけを感じて」
「はい……」
黒崎さんが大切に扱ってくれるセックスはクセになるよ
絶頂を行ったり来たり、欲しい時にゆっくり到達する快楽は身体が覚えてしまったらもう終わり
戻れなくなるよ
飛んでしまわないように主導権握られてみなよ
いつの間にかこっちが手放せなくなってるの
