
微熱に疼く慕情
第10章 【囚われない愛と持続的な関係】
「聴こえてる?質問に答えてよ」
シーン…と張り詰めた中で“終わった…”とも思った
(え?どういう事?)って小さく聴こえてきた
大智の言い分で私のお仕置き具合が決まるってやつね
「今、一華寝てるけど、身に覚えがないキスマーク見つけちゃってさ、俺じゃないならキミしか居ないだろ?」
そんなものはない
先輩のハッタリだと思う
動揺なんてしてあげないよ
もう好きにしたら良い
大智も本当の事を言うだろうし……
そう思って腹を括ろうとしたのに
(あぁ、昨日は何か調子悪いとか言ってヤラせてくれなかったからムカついて寝てる間につけといた……それ見て怒らせたなら悪かった、ごめん)
え……?
あ……そう合わせてくる?
(前にも言わなかったっけ?前は一緒に働いてたから今でも時々、仕事の相談乗って貰ってんだよ、その流れでシようとしたら完全に拒否されたけどな、もうしないよ、本当にごめん、一華にも後で謝っとく)
何も言わずに電話を切った先輩はソファーの方へスマホを投げた
「よく出来た元カレだね」
その笑顔が怖いと思ったのは初めてだ
「ま、お仕置きするのは変わらないけどね」って付け足されて早速ローターを下着越しに擦り付けてきた
ビクンとする身体におそらく容赦はしないだろう
最初から強にされて「痛い」と言っても弱めてくれない
痛みがやがて快楽になる事を先輩は知っていたのだろうか
ショーツにシミが浮かび上がってくる
クリトリスに当てられて一気に悶絶する
「んんーっんんーっ……ハァハァ、あぁっ…」
手足の自由も奪われているからそんなに動けないし
次から次へと絶頂はやって来る
何度謝れば許して貰えるのだろう
最初から許す気なんて、さらさらないのかも知れないけど……
「ハァハァ……はぁん……イク…っ」
