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微熱に疼く慕情

第10章 【囚われない愛と持続的な関係】






「僕が一番になる可能性はある?」


「え、そんなのわかんない……なるかも知れないし、今の段階では何とも」


「一番になれるかわかんないけど、僕との時間も作って欲しいです……あ、作って欲しい」



運転席から手を伸ばして頬に触れた
充分、傷付いてるはずなのに何でそんな事が言えるの?
「僕、頑張ってみても良い?」って思ってた展開と違う……
あれ、引いてないの?
前回の失態を本気で後悔していて、次こそは絶対に想いを伝えて振られたら諦めるって決めてたみたい
振る以前に問題点たくさんあるけど……良いの?
もう後悔したくないから、納得がいくまでは私と離れたくないらしい



「離れる理由がわからないんだけど」なんて言われたら私もお手上げだよ
運転席から乗り出してキスしちゃう
誰にも見られてないよね…?
ううん、抑えるの無理っぽい



「後悔しても知らないよ?私の事、嫌いになりそうなら早めに離れてね」


「離れたくない……僕の事も好きになって欲しい」


「何とも思ってないわけないじゃん……好きだからキスするんだよ?」



再び重なって舌を絡めてく
ヤバい……このままだとシート倒してしまいそう
でもキス、やめたくない
私のキスに溺れてるんでしょ…?
動かした手が触れちゃって思わず視線を下げてしまう
ギンギンじゃん
すっごい膨らんでる



「あ……場所、弁えなきゃね、ごめん」


「そ、そうだね、僕こそごめん」


「えっと……どうしようか?」



目が合って確信した
シートベルトしてあげたらそのまま重なる唇



「もう焦らさないけど良い?」


「う、うん…」



ゆっくり車を走らせて私たちは向かった
火照って熱い車内は、互いの鼓動を速くしていた




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