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碧と朝陽

第10章 SM部屋

軽くシャワーを浴びて、部屋の中心にある大きなベッドに腰掛ける。

「じゃあ俺も行ってくるね」

俺が出てくるのを待ってた碧が、シャワー室に向かった。
少しすると、シャワーの水音が聞こえてくる。

き、緊張してきた………!!

当たり前だが、いつもとは雰囲気が全然違う。
部屋は赤と黒を基調としていて、全体的に禍々しい。
手錠の付いたX形をしているオブジェ…?みたいな、そんな物騒なものまで置いてある。

な、なんだよこれ……。

近づいてみてみると、Xの形の上と下に2個ずつ手錠がついていた。
上では手を万歳したような形、下では足を軽く開いた状態で手錠に括り付けられることになるのだろう………。
想像しただけで身震いする。

振り返ると、先程まで座っていたベットにも上の方に2つ手錠が付いていた。

「手錠がいっぱいだ………」

俺は大きなため息をつく。

ベットの横にある、艶のある黒いソファーもよく見るとなんだか生々しい……

こんな部屋おかしくなるっ!!!!

少し冷静になろうと、俺は先程まで座っていた手錠付きのベッドに戻り、端っこの方に座り直した。

ぜんっぜん落ちつかねぇ…………
碧が戻ってきたら、ここでするんだよな……?

俺はドキドキ鳴る心臓を一生懸命に宥めながら、碧が戻ってくるのを待った。

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