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碧と朝陽

第10章 SM部屋

重々しい扉。
いつものホテルとは違って少し違和感を感じる。

「なぁ、ここは」
「良い雰囲気だね!俺楽しみ!」

まるでテーマパークにいるようなテンションの碧に嫌な予感がする。

碧が元気よく扉を開けると、
そこはめちゃくちゃにSM部屋だった。
ガチャガチャと色々な道具が置いてある。
俺はサッと血の気が引いた。

「お、お前!!なんだよこの部屋!!」

俺が大きな声を出すと、碧はうるさい〜といった感じで耳を塞ぐ。

「早く部屋に入りたそうだったでしょー?目についたのがこの部屋だったのー!!」

嘘つけ!!!!!

「そんな怒ってるけど、朝陽も期待してるくせに。ほら見て?ここに朝陽を縛って、いじめてあげる」

壁に取り付けてある手枷を触りながら碧は言う。

その仕草が色っぽくて、自身が期待し始めているのがわかる。

くそ……逆らえない………。

「ここでいいでしょ?」

俺は黙って頷いた。

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