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碧と朝陽

第2章 出会い

授業が終わり、俺はそのまま机に項垂れた。

「はぁ………」

意気込んでいた初授業は大遅刻で、教授に咎められるわ、周りには笑われるわで最悪のスタートだった。

「ついてねぇ………」

「何がついてないの?」

急に話しかけられ、びっくりして顔をあげる。

「うお、イケメン……」

思わず声に出てしまう。
それくらい顔が整っていた。

「ぷっ、くっくっ……イケメンって俺のこと?」
「いやだって……!んな笑うなよ…」

その場でお腹を抱えて笑うイケメンに俺は戸惑った。

「で、何がついてないって?遅刻して教授に怒られたこと?」
ニコニコとして問うその様子からは意地の悪さが感じられた。

「わかってんなら聞くなよ」
ぷいっとそっぽを向くと、イケメンはまた笑った。

「ごめんって、面白くてさ。俺、碧。緑川碧。仲良くしてよ」

急な自己紹介。
「え、あ、俺は小林朝陽。」
反射的に自分も名前を口にした。

「よろしくね朝陽。」

下の名前…………。
距離の詰め方が尋常じゃない。
コミュニケーションお化けめ……。

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