
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
64 昔の花火大会
「いいですよ、予定も無いし、僕の運転で美冴さんとドライブに行けるなんて、夢のようだし…」
「またぁ、夢なんて大袈裟なぁ…」
「だって、あの頃はいつも美冴さんのクルマに載せてもらってましたから…」
「まあ、確かにそうかも…」
ただし、当時はクルマでラブホテルばかり行ってたような…
「今度は僕が運転なんて…嬉しいです」
パアっと和哉の顔が明るくなった…
「あっ、そういえば○○山の駐車場で花火大会観たこと覚えてますか…?」
と、和哉が訊いてきた。
覚えてるも何も、忘れるはずがない…
展望台を兼ねた、カップルの名所であるあの駐車場にクルマを停めて、そこから花火大会を観覧したのだが…
周りのカップルに刺激を受けてしまい、わたし達も興奮し、抱擁し、貪る様にキスを交わし、挙げ句に欲情し、ラブホテルへと走った…
あの花火大会を忘れる筈がない…
「えっ、あ、うん、そういえばそんなこともあったわね…」
わたしはトボケた返事をし、誤魔化した。
「あ…、そうですね…」
和哉はあまり深く考えずに訊いたのだろう、わたしの挙動不審な返答に気付いたようで慌てて軽く流してきたのだ。
さすが和哉だ、察しが早いわ…
この彼の素早い機転で、気まずくなりそうな空気は変わったのである。
「じゃあ、明日、ドライブですね…
なんかワクワクするなぁ…」
そう嬉しそうな顔をしながら言ってきた。
「あっ、でも、すいません、お墓参りでしたね…」
でもすぐに気付き、そう言い直してくる。
「ううん、いいのよ、気にしないで…
ただ、どうしてもわたしがお墓参りしたいから…」
そうなのである、せっかくあの心から喪に服していた『黒い女』から復活をして迎える初めてのお盆なのだ。
いくら、ついこの前にお墓参りをしたとはいえ、お盆にはお線香を上げたかったのである。
よかったわ、和哉がいて…
心からそう思っていた。
「あ、ここです…」
そんな話しをしながら歩いていたら、和哉のアパートに到着したのだ。
「2階の203号室です」
そこには、本当に平凡な、どこにでもあるような普通の2階建てのアパートが建っていたのである。
「いいですよ、予定も無いし、僕の運転で美冴さんとドライブに行けるなんて、夢のようだし…」
「またぁ、夢なんて大袈裟なぁ…」
「だって、あの頃はいつも美冴さんのクルマに載せてもらってましたから…」
「まあ、確かにそうかも…」
ただし、当時はクルマでラブホテルばかり行ってたような…
「今度は僕が運転なんて…嬉しいです」
パアっと和哉の顔が明るくなった…
「あっ、そういえば○○山の駐車場で花火大会観たこと覚えてますか…?」
と、和哉が訊いてきた。
覚えてるも何も、忘れるはずがない…
展望台を兼ねた、カップルの名所であるあの駐車場にクルマを停めて、そこから花火大会を観覧したのだが…
周りのカップルに刺激を受けてしまい、わたし達も興奮し、抱擁し、貪る様にキスを交わし、挙げ句に欲情し、ラブホテルへと走った…
あの花火大会を忘れる筈がない…
「えっ、あ、うん、そういえばそんなこともあったわね…」
わたしはトボケた返事をし、誤魔化した。
「あ…、そうですね…」
和哉はあまり深く考えずに訊いたのだろう、わたしの挙動不審な返答に気付いたようで慌てて軽く流してきたのだ。
さすが和哉だ、察しが早いわ…
この彼の素早い機転で、気まずくなりそうな空気は変わったのである。
「じゃあ、明日、ドライブですね…
なんかワクワクするなぁ…」
そう嬉しそうな顔をしながら言ってきた。
「あっ、でも、すいません、お墓参りでしたね…」
でもすぐに気付き、そう言い直してくる。
「ううん、いいのよ、気にしないで…
ただ、どうしてもわたしがお墓参りしたいから…」
そうなのである、せっかくあの心から喪に服していた『黒い女』から復活をして迎える初めてのお盆なのだ。
いくら、ついこの前にお墓参りをしたとはいえ、お盆にはお線香を上げたかったのである。
よかったわ、和哉がいて…
心からそう思っていた。
「あ、ここです…」
そんな話しをしながら歩いていたら、和哉のアパートに到着したのだ。
「2階の203号室です」
そこには、本当に平凡な、どこにでもあるような普通の2階建てのアパートが建っていたのである。
