
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
61 届かない距離
「よぉっしっ、じゃあ、和哉の部屋に行こうっ」
と、美冴さんは言ってきた。
「えっ…」
「えっ、じゃないわよ、和哉の彼女さん、そう真実さんの写真を見せてよぉ」
そう、そんなハイテンションで言ってきたのである。
どうやら、写真を見せなくては治まらないようであった。
「ええと、美術舘の近くって云ってたわよねぇ…
ここからだと歩いて10分くらいかなぁ」
「あ、はい、そうですね」
「よしっ、ゆっくりと歩いて行こうよ」
なぜか美冴さんはハイテンションであったのだ。
きっと姉貴の感覚なんだと思う。
ま、姉貴でもいいか…
ほのかに、儚い微かな下心的な期待をほんの僅かに少しだけは持っていたのである。
だが、それは本当に儚い夢と消えたのである…
美冴さんは純粋に僕の彼女である真実の顔を、雰囲気を、写真で見たいが為にハイテンションとなり、僕のアパートの部屋に来るというのだ。
そして部屋に行くからとはいえ、僕の一切の下心的な想い等を完全否定をして心に楔を打ち込み、心の純粋な想いの言葉を盾にしたのである。
そうなると、正に、本当に、手を出すところか、目の前に立ち塞がる最強の壁、ディフェンスとなってしまったのだ。
手を伸ばせば届く、この目の前に歩いている美冴さんが、全く触れる事の出来ない位に心の壁を立ち塞がらせ、そして心の距離をも必要以上に離してきていたのである。
本当に仕方が無い事ではあった…
そして本当に『今更』な下心なのであり、僕にはどうしても攻略できない壁と、距離感なのだ…
「よぉっしっ、じゃあ、和哉の部屋に行こうっ」
と、美冴さんは言ってきた。
「えっ…」
「えっ、じゃないわよ、和哉の彼女さん、そう真実さんの写真を見せてよぉ」
そう、そんなハイテンションで言ってきたのである。
どうやら、写真を見せなくては治まらないようであった。
「ええと、美術舘の近くって云ってたわよねぇ…
ここからだと歩いて10分くらいかなぁ」
「あ、はい、そうですね」
「よしっ、ゆっくりと歩いて行こうよ」
なぜか美冴さんはハイテンションであったのだ。
きっと姉貴の感覚なんだと思う。
ま、姉貴でもいいか…
ほのかに、儚い微かな下心的な期待をほんの僅かに少しだけは持っていたのである。
だが、それは本当に儚い夢と消えたのである…
美冴さんは純粋に僕の彼女である真実の顔を、雰囲気を、写真で見たいが為にハイテンションとなり、僕のアパートの部屋に来るというのだ。
そして部屋に行くからとはいえ、僕の一切の下心的な想い等を完全否定をして心に楔を打ち込み、心の純粋な想いの言葉を盾にしたのである。
そうなると、正に、本当に、手を出すところか、目の前に立ち塞がる最強の壁、ディフェンスとなってしまったのだ。
手を伸ばせば届く、この目の前に歩いている美冴さんが、全く触れる事の出来ない位に心の壁を立ち塞がらせ、そして心の距離をも必要以上に離してきていたのである。
本当に仕方が無い事ではあった…
そして本当に『今更』な下心なのであり、僕にはどうしても攻略できない壁と、距離感なのだ…
