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シャイニーストッキング

第16章 もつれるストッキング5  美冴

 74 お互いの昂ぶりと興奮

 そして美冴はまた再び、強く、激しい絶頂感、いいや、エクスタシーという大波に浚われ、飲み込まれたかの様に全身を震わせ…
「…………んん………っ………………」
 と、完全に意識を翔ばしたようだ。

「はぁ、はぁ、はぁ、ふうぅ……」
 私は傍らで、ぐったりと意識を翔ばしている美冴を、激しいラストスパートの自らの腰の動きによる息の乱れと、高鳴る動悸を自覚しながら、上体を起こし、見つめていく。

「……………」
 ほんの僅かに美しい唇を開き、仰向けで激しく胸を上下に波打たせている美冴の姿を、改めて見直すと…
 その姿は、胸の上下動が無ければ慌ててしまうくらいにぐったりと、まるで弛緩したかの様であった。

「はぁぁ……ふうぅ………」
 そして高鳴る動悸と呼吸をなんとか整え…
 己のこの息の乱れに、自分の衰えを自覚し…
 そんな自虐な想いを浮かべながら、ふと、周りを見回す。

 あっ、そうか…
 私自身、あまりにも興奮し、昂ぶったせいなのであろう…
 ここが、このベッドが、自分のマンションの部屋だとすっかり忘れ、今、ふと、気付いたのである。

 そうだ、そうだよ…
 ウチに連れてきたんだっけ…
 そう想い還しながら、再び美冴を見る。

「…………」
 あっ…
 その仰向けの美冴の姿は、まだ上半身はキャミソールを着たまま、そして、下半身は破け、裂け、太股に伝線を走らせたパンティストッキングを穿いたままであり…

 あ、いや、そうか…
 私自身も未だ、上半身はネクタイを外し、ボタンを半分程外したワイシャツを着たまま、そして下半身ひパンツは脱いではいるのだが、まだ、靴下を穿いたままという、とても見せられない乱れた姿をしていたのだ。
 
 そのくらいに私と美冴の二人は昂ぶり、興奮していたのであろう…
 そう想いながら、ベッドサイドのテーブルの上に、何気なく、いや、放り投げたかの様に乗っている、タバコとジッポーライターを手に取り…
 カシャ、シュボ、カチッ…
「ふうぅ…」
 とりあえずタバコを一服吸う。

 すると、ニコチンが全身の血管を走り抜けていく感覚を感じ…
 ふと、まだ弛緩し、意識を無くしている美冴のストッキングに走る、伝線のスジに目を向ける。

 さっき、昂ぶる衝動に任せたままに、ストッキングを引き裂いてしまった…



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