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シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

 111 甘い罠…

 彼女から感じる柔らかなオッパイの感触…
 甘い香水の香り…
 甘えた口調…
 そして少し厚みのある艶やかな唇が心を激しく震わせてきて…
 私は彼女の甘い罠に完全に陥ってしまったかの様にすっかりと魅入ってしまっていた。

 いや、甘い罠に陥ってしまった…

 どう考えても、どう比較しても、断然律子の方が遥かにいい女、オンナなのだが…
 なぜか、この彼女、竹下雪恵くんのこの肉惑的な甘さと柔らかさ、いや、柔らかそうなカラダの魅力に心が惹かれ、魅かれてしまっている自分がいるのだ。

 そしてそんな自分に内心戸惑ってもいた…
 なぜならば、ここ最近の、いや、この約一ヶ月という期間の私は正にセックス三昧といえる様な時間を過ごしてきていたくせに、挙句のこの昂ぶりの自覚だからである。

 思い返せば、偶然なのか、はたまた必然なのか、不思議な流れによりその約一ヶ月前に蒼井美冴を抱いた事からの…
 佐々木ゆかり、松下律子、蒼井美冴、そして田舎の元カノである本田きよみとノンこと山下望という5人の女性達を抱き、いや、愛し、セックス三昧の時間が始まったといえた。

 そのペースはほぼ毎晩の如く…
 ヤラなかった日のが少ないという、正に女難といえる位のハイペース。

 そして昨夜だって愛しい律子を抱いたのに…

 あ…

 いや、昨夜は、昨夜の律子は僅かな酒量とはいえ、ほろ酔いと私の専属秘書就任という疲れのせいもあり、セックスの最中に寝落ちをしてしまい…

 あ、私が、私は昨夜は不発だったから…
 この昂ぶりなのだろうか?

 だが、私のこれまでは、そんなセックス三昧が出来るほどの精力絶倫ではなく、どちらといえば淡白の部類に入る様な筈なのだが…
 なぜか私は、この傍らに密着し、新たなオンナの魅力をアピールしてきているこの竹下雪恵という肉惑的な女性に対して昂ぶりを自覚しているのだ。

 いや、本当はおそらくは彼女の作戦なのだろうが…
 私は簡単に彼女の魅力に惹かれ、魅入られてしまっているのである。

 なぜか?…

「ふぅぅ、なんかぁ、夜景を見るとぉ、胸がぁドキドキしちゃうぅ、ほらぁ」
 そしてそんな彼女のわざとらしい、見え見えの甘い罠の誘いの言葉にも…
 分かっているのに、昂ぶりを感じてしまっているのだ。



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