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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 79 ビアンな夜(20)

「あ、愛したかった………の…」

 わたしは本当に、ずっとそう思っていたのだ…


「は……ぁ……み…さ…わた…も……」
 すると、ゆかりさんは目を揺らし、濡らしながらそうわたしの名前を呼んで来るのだが、どうやら感極まった感じて言葉にならないようであった。
 
 そしてわたしのカラダの力も完全に抜けてしまう…

 キスに蕩け…

 指先の愛撫に蕩け…

 そして胸の、乳房への、乳首への愛撫に完全に蕩けてしまう…
 わたしは、こうまで指先の愛撫だけで感じた事は未だかつて無かったのである。

 男達に舐め、しゃぶったりするのも感じるのだが、こうまで、ここまで感じ、昂ぶった経験はなかったのだ…

 過去を思い返せば、わたしは女子高、女子大だから、僅かに高校三年の約二カ月間だけにきーちゃんとは経験をしたのだが、キスと指先だけという思春期の、そして女子高あるあるな感じの体験であったから、どちらかといえばセックスに関しては奥手であった。

 そんな感じであったから女の悦びを感じ、これが絶頂感だという感覚を感じたのは…
 実は和哉との禁断の関係が初めての様な気がする。

 そして本格的に感じ、絶頂感、エクスタシーという快感を得るようになったのは、ゆうじに愛される様になったからだ…
 と、今、思い返せばそうだと思うのだ。

 だから正に今、この、ゆかりさんとの抱擁の快感は、いや、根本的に今までの経験とは全く違う、別次元の快感といえるのである…

 これが同性愛の魅力なのか…

 いや、魔性なのか…

 本当に、心もカラダも蕩けてしまうようであった…



「はぁ……み、みさ…え…さ…ん…」
 ゆかりさんは喘いでくる。

「みさえ…でいいわよ…ゆかり……」
 そうわたしは耳元で囁き、そして乳首から唇を離して、彼女の目を見つめると…
 ゆかりさんの目からは完全に、あの『憧憬』の輝きの色は消え失せ、そして昂ぶる快感に揺らぎ、揺れ、欲情している、淫靡手間淫らな輝きの色に変わってきていたのだ。

 ああ…

 このゆかりさんを…

 いや、ゆかり…を…

 強く愛したい…

 そして…

 余計な想いなど吹き飛んでしまうくらいに愛し、愛され、感じ、感じさせたい…





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