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シャイニーストッキング

第9章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり

 230 心の葛藤

 杉山くんだって男なんだから…

 もう出さないと、射精しないと治まりつかない状態にまでなっちゃているのよ…
 冷静なもう一人の自分が、そう言い詰めてきた。


『ヤらせちゃえばいいのよ…』
 再び、あの電話の会話が蘇ってくる。


 え、ヤらせるの…

 ヤらせちゃうの…

 かわいいからヤらせるの…

 その時である、突然脳裏に、大原本部長の顔が浮かび上がってきたのだ。

 まさか彼を裏切るの…
 健太の時もそうであった。

 この思いが…

 彼への裏切りが、裏切れないという強い想いから…
 なんとか口唇と手で射精させて、間一髪、切り抜けたのであった。


 また、あの夜の、あの健太の時と同じようにすればいいんじゃないのか…

 口唇と手で優しくしてあげればいいんじゃないのか…


 果たして、それで、この今の杉山くんは納得するのかしら…
 すると、もう一人の自分が問うてきたのだ。

 えっ…

 アナタはこの前の夜、杉山くんと居酒屋で一緒に飲んだ夜に…

『ヤっちゃえばよかったのに…』
 と、まで云ったのよ…

 だから、その言葉のせいで、その言葉に推されて、杉山くんは開き直っている筈、いや、そうかもよ、間違いない…


 わたしはそう心の中で、もう一人の自分と葛藤していく…


 どうする…

 どうするの…

 どうしよう…

 
 そして、そんな想いを思い浮かべ、心の中で葛藤していたら…
「はい、へ、変態……っす……」
 と、すっかり昂ぶってきている杉山くんが、さっきのわたしの問い掛け2そう応えてきて、そして、昂ぶらせながら、わたしの舌を欲してグイッと肩を掴み、自分に唇を寄せてきたのだ。


 あっ、ヤバい……

 そして、その杉山くんの引き寄せに、わたしはカラダを簡単にグラつかせてしまい、わたしの左手が偶然にも彼の股間に触れてしまったのである。

 うわっ…

 す、すごい…

 そう、杉山くんの股間はまるで破裂してしまうのではないか…
 と、いう勢いで、熱く、固く、そしてチノパンをパンパンに、そしてカチカチに、膨らませていたのだ。

「うわっ、す、スゴっ…」
 思わず声が出てしまう。

 それはそうである…
 この激しい、熱いディープキスを交わしていて猛らない男なんている筈がない。

 ほら、どうするの…
 



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