
イジワルな彼女。
第7章 茜-アカネ-
無事に宿題を終わらせた僕は、
少しでも夏休み気分を味わうために
今日と明日の予定を立てることにした。
予備校は元々休みにしていたから、
さすがになっちゃんから
連絡がくることもないだろう。
とりあえずは、映画。
気軽に観られるものと
時間があれば、もう1本くらい話題作を
観ておきたいところだ。
あとはアクティビティも楽しみたいが
一人で…となると、さすがに限界がある。
ジムでもくもくと汗を流すか、
ひたすらプールで泳ぐくらいしか
残念ながら僕には思いつかなかった。
「ちょっと違うんだよな」
色々と悩んだものの、
最終的に行き着いた考えは…
例の駅周辺のカフェ巡りだった。
僕は性懲りもなく、隙あらば
唯さんの影を追ってしまう。
「…重症だろ」
僕は自分で自分を嘲笑った。
そして観たい映画の上映時間を調べると、
僕は眠りについた。
