
イジワルな彼女。
第6章 密-ヒソカ-
リビングの窓を開け、
そこからベランダに出た。
ハンガーに掛かったTシャツ類は
すっかり乾いている。
僕はそれらをまとめて両手で掴み、
淡々とソファの片隅に重ねていった。
最後にピンチハンガーを取り込み、
全ての洗濯物を回収し終えた。
ピンチハンガーには、
母親の下着がぶら下がっている。
「…」
僕はそのまま自分の部屋に戻った。
さすがに自分の母親の下着で、
普段の僕なら欲情したりなどしない。
だけど…
色々と溜まってしまっている
僕の下半身は、
徐々に形を変えていった。
僕はパンツのチャックに手を伸ばし、
自分で自分を慰め始める。
僕の頭の中は唯さんが支配し、
その唯さんに自分の欲望をぶつけていく。
唯さんへの想いと共に
僕の手のスピードは速さを増し、
すぐに果ててしまった…。
後処理をし終えて、ベッドに倒れ込む。
僕は罪悪感と虚無感に襲われた。
「唯さん…」
天井を見つめて、そう呟くと
そっと目を閉じる。
そして、
僕はそのまま寝落ちてしまった。
