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イジワルな彼女。

第4章 薫-カオル-


カフェを出ると、
僕は早歩きで横断歩道の前まで来た。
そのまま一気に道路を渡り、
昨日と同じく駅までの道を戻る。


結局シミュレーションは
全く意味をなさなかったし、
唯さんの情報も得ることは出来なかった。

「そんなもんだよな」

放心状態の僕だが、納得はしていた。


唯さんと雨宿りをした店の前で、
空を見上げてみる。

「今日は雨も降らないのか…」

心の中でそう呟いて、僕は再び歩き出した。

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